安中在住の著者が描く “出会いの大切さ” 〜小説『一本の広葉樹』〜
(2017年9月15日 ふみふみ)
安中市古屋在住の響摩(ひびま)そらさんは、幼少の頃、肺炎を患って聴力を失いました。ハンディキャップを負いながらも、左耳に補聴器を付けて活躍し、2012年4月に書籍『一本の広葉樹』(文芸社)を出版。著者に本を書こうと思ったことについて聞きました。
30代になってから、何かに挑戦してみようと思っていた響摩さん。その時、インターネット上で同社の原稿募集広告が目に付き、「小説を書いてみよう。一日一行を目標に」とを決意したといいます。「題名は『一本の広葉樹』と決めました。イメージを描きながら、読者が引き込まれるようなストーリーを作っていきたかった」と、響摩さん。
ひきこもり、心の病など、聴覚障害による体験を通じて得た “見えない何か” があることや、人との出会いが “一本の木” のようにも感じられる同書。悲しみを抱える主人公・コースケが人々と出会い、希望を取り戻していく姿が描かれています。響摩さんは「本当に大事なことを見つけ、自分に合った生き方を探り当て、出会いの大切さを読者に伝えたい」と話していました。
同書はインターネットの書籍販売サイトなどで購入可能。
取材・文 : ふみふみ