「地産地消」ならぬ「地産地活」~「あんなか 花・野菜の旬まつり」~

(2016年6月2日 伊藤 麗香)

 「わくわく畑の会」(小宮ふみ子代表)が主催する初めてのイベント「あんなか 花・野菜の旬まつり 2016年春」が、5月29日の日曜日に開催されました。安中市合併10周年記念事業の一環として企画されたこのイベントには、地元・安中市のみならず市外からも多くの人が詰めかけ、開始時間前から来場者でにぎわいました。

 「花・野菜の旬まつり」の主役は、その名の通りに花と野菜。今が旬の新タマネギの収穫やサツマイモの苗植えのほか、地元の人の指導のもと季節の花で星形や二重丸を描く花アートづくりも実施。また、来場した子どもたちには風船が配られ、的に投げ入れると景品がもらえる「輪投げ」では、大人も子ども一喜一憂する様子が見られました。

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 また、会場内では、地元で収穫された新タマネギやジャガイモ、ダイコンなどの野菜やサルビアの花苗の販売も。「お土産」として配布されたマリーゴールドなどの種も人気を集めましたが、この日の目玉はなんといっても「農家の食語り」。「わくわく畑」でとれたタマネギやジャガイモをはじめ、地元野菜をふんだんに使って豚汁風に味付けられた「わくわくスープ」や「新タマネギのサラダ」などが無料で振る舞われました。炊き出し用の大鍋2つ分のスープは、地元の新米と梅干しを使ったおにぎりとともに配られ、来場者150人あまりが舌鼓を打ちました。

 この日のメニューは、すべてわくわく畑スタッフと地元ボランティアの手作りによるもの。中でも「わくわくスープ」は、材料の仕込みなどが前日から準備されるなど、相当な手の込みよう。また、地元の農家で収穫から漬け込みまで行った梅干しを使用したおにぎりは、早朝5時から握られるなど、まさに人材も「地産地消」ならぬ「地産地活」と言えそうです。

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 このイベントを主催した「わくわく畑の会」の代表を務める小宮ふみ子さんは、「初めての試みで不安もあったけれど、こんなに多くの人に喜んでもらえてうれしい限り」と話します。「最近はおやつなどにも添加物が入っていて、子どもたちが『自然食』を口にできる機会も少なくなっている。ここで獲れた野菜をお腹いっぱい食べて、それをきっかけに農業に興味を持ってもらえたら。そして、その体験を通して地域との交流をより深めてほしいと思います」。

 今回大成功を収めたイベントを振り返りながらも、今後の展望に夢を膨らませる小宮さん。次回イベントは10月23日。花の苗植えやいも掘りのほか、さまざまなゲームの企画を予定しています。

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