?春一番? 〜もぅすぐ、春?!〜
(2016年2月15日 さる吉)
2月14日のバレンタインデー。気象庁は、同日午前に関東で「春一番」が吹いたと発表しました。春が近づくと耳にするこの言葉… 。1970年代後半に青春を過ごした方なら、キャンディーズのあの曲にうたわれている…と言えば、分かるかもれませんね。とはいえ「春一番って、なんだろう」という方のために、ちょっと説明してみましょう。
春一番とは「立春から春分までの期間に吹く、暖かい南風」。
厳密に言うと、関東地方では次の条件を満たす必要があります。
(気象庁 天気図 : 日本海の低気圧に向って暖かい南風が吹き込んでいる)
その条件とは、以下のようなものです。
・日本海に低気圧が存在。
・前日に比べ気温が高い。
・東南東~西南西の風。
・最大風速8m/s以上。
・立春から春分までの期間中。
(地方によって風速など、基準が異なります)
また、春一番が吹いた後に、上記の条件を満たした場合は「春二番」「春三番」などと言われます。仮に、条件を満たさなければ、風が吹いても「春一番」とは呼べず、「春一番」が吹かないまま春本番を迎えることも…。ちなみに、去年の関東地方では発生していません。
暖かな春の訪れを告げる風「春一番」。その一方で、強風や突風、なだれ、雪解けによる土砂災害、洪水など、災害に直結する恐さも持っています。「春一番」が持つ言葉の意味を知った上で、「油断せず、万が一に備える」ことが肝要だと思います。私は…花粉症なので、風で舞う花粉に苦戦中なんですけど、ね。
取材・文 : ボランティア・サポーター&気象予報士 さる吉