「しのぶ毛の国 二子塚」から「安中市学習の森 ふるさと学習館」へ!

(2015年12月18日 伊藤 麗香)

 前回の『旅』では、簗瀬二子塚古墳から安中市街地を望み、隣接するガイダンス棟にも立ち寄りました。学術的にも貴重とされるこの古墳。石室からは、人や馬をかたどった埴輪とともに、身分の高い人だけが身に付けていたという「ガラス玉」が出土しています。「実際に、ガラス玉を見ることができる…らしい!?」ということで、出土品が展示されている「安中市 学習の森」を訪ねました。

 学習の森は簗瀬二子塚古墳から、車で15分ほど。背の高い木々が生い茂る、まさに「森」のような趣きです。その中にある「ふるさと学習館」は、安中市の歴史や文化を学べる博物館として、旧石器時代から近代までの、さまざまな資料を展示。常設展示だけでなく、年に数回の企画展も開催しています。また、博物館の利用者以外にも開放されている「学習資料コーナー」のほか、ビデオやDVDを見ることができる「情報ステーション」なども備えています。

 早速向かった同館2階の常設展示室の入り口では、なんとイノシシがお出迎え。簗瀬二子塚古墳から出土された「ガラス玉」は…というと…。あっ、ありましたっ!! 市内各地で出土した石器や土器など、さまざまな展示物と並び、しっかり(?)展示されています。この古墳が築造されたと考えられる6世紀初頭には、とても希少で価値の高いものだったという「金箔入り三連ガラス玉」。ほんの一部の、限られた身分の人だけが身に付けられるものだったといいます。

 ガイダンス棟で展示されている写真では、琥珀色がかって見えていました。けれども、実物を見てみると、ガラス玉の中に含まれている金箔がそのような色合いを醸し出していることに気付きます。ガラス玉に金箔が含まれ、さらに3連になっているとなると、その『持ち主』が気になります。「一体どんな有力者のものだったのか?」など、いろいろな人物像が思い浮かび、想像力をかき立てられてしまいました。

 同館の常設展には、生糸の歴史に関する展示やかつての市街地のジオラマも。ほかにも、安中杉並木を模したCG映像の前で、足踏みのかけっこをして歩数が計測される「遠足シアター」や、キーホルダーがつくれる「体験コーナー」があり、子どもたちも楽しめそうです。

 また、学習の森には「ふるさと学習館」のほか、「生涯学習施設」があります。大人数でも宿泊できる「つどいの間」や「バンガロー」をはじめ、無料で利用できる「バーベキュー棟」もあり、家族連れに人気だそう。安中市の歴史や文化を学んだあとは、「見て」「つくって」「食べて」と、ここでさまざまな体験をしてみてはいかがでしょうか。

 

 

【名  称】安中市 学習の森

【住  所】 群馬県安中市上間仁田951番地

【 URL】http://www.city.annaka.gunma.jp/gakushuunomori/

【アクセス】(電車)JR信越線「磯部駅」または上信電鉄上信線「上州富岡駅」よりタクシーで約10~15分

(車)上信越自動車道「富岡IC」より約25分

 

安中市学習の森 ふるさと学習館

安中市学習の森 ふるさと学習館

 

なんと!イノシシがお出迎え

なんと!イノシシがお出迎え

ついにガラス玉を見ることができました!

ついにガラス玉を見ることができました!

ガラス玉をアップで見ると、こんな感じ

ガラス玉をアップで見ると、こんな感じ

ジオラマはとってもリアルでした

ジオラマはとってもリアルでした

 

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