原市の夏祭り 榎下(えげ)神社大祭行われる
榎下神社大祭は、毎年8月の第1日曜日に行われます。この大祭では、大人神輿1基、子供神輿1基による神輿渡御(みこしとぎょ)が行われるほか、笛、太鼓のお囃子で、獅子舞が奉納されます。歴史をひもとくと、大永5(1525)年、安中伊賀守忠清が榎下城を築き、同神社を疫病消除、武運長久の祈願社としたそう。大祭の神輿渡御は、忠清の子息、忠政の時代永禄2(1559)年のころから始まったとされています。古文書に「大祭ニ奉ル神輿ハ大麦ヲ以テ醸造シタル神酒ト小麦ヲ以テ製シタル・・・」とあることから、この地は古来より麦作の中心で、麦の豊作と疫病除けの願いが込められた祭りであったことが知られています。
大祭の神輿渡御は当番制。事前作業や大祭前日、当日、翌日など、当番区の役割に従って運営されています。祭りの特色は、賽銭箱、子どもが担ぐ大榊の輿、一本歯の高下駄を履いた大天狗、錦の幟の後に、神輿が続きます。時代の流れで省略される部分も多いようですが、440余年連綿と続く、歴史ある祭りです。
今年の大祭は8月2日に行われました。榎下神社境内には、各地区1~8区、簗瀬(やなせ)、八本木、嶺、杉名、茂木、下町、中町、上町の組の旗が立てられます。「わっしょい、わっしょい」の賑やかな掛け声。大人神輿、子供神輿は神社の社を3回まわって出発し、到着も同様に3回まわります。大人神輿は、もっと地区に行きたいと押してきますが、神輿指導者が「戻れ戻れ」と押し返す。そこで、神輿はあきらめて、社を回っていく…。このやり取りは、見ていても楽しかったです。
大人神輿は夜まで地区を回ります。この日はとても暑い日でしたが、夕方、急に雷雨、強風、ヒョウが降ったりしましたので、大人神輿はどうしているか、気になりました。今年は、残念ながら獅子舞の奉納がありませんでしたが、来年は是非、見られることを期待し、この暑さを乗り切りたいと思います。
お祭りに参加した皆さん、本当にお疲れ様でした!!