梅の実、青々 〜松井田地区でウメ収穫スタート〜
(2016年5月31日 お使い アリさん)
『梅の郷』として知られる安中市。5月末、同市松井田地域でウメの収穫がスタートした。これから約1か月間、ウメ栽培農家では忙しい毎日が続く。
5月31日、JA碓氷安中梅部会の副部会長も務める金井亮・松井田梅出荷組合長のウメ畑(同市松井田町上増田)を訪ねた。同組合には約30人が所属しており、組合員の多くは横川地区でウメを栽培。松井田地域は標高がやや高いため、ウメの出荷開始は、同市秋間地区より5日ほど遅いという。
ここ安中市をはじめ群馬県で栽培されているウメの主力品種は「白加賀」。大粒で形が良く、果肉も滑らかなため、梅干し、梅酒、梅ジュースなどの加工品にも適した品種だ。金井組合長の畑では、この「白加賀」だけでなく「南高梅」「梅郷」「鶯宿(おうしゅく)」なども育てている。皮が薄い品種もあるため『優しく、傷をつけないように』収穫するという。また、気温25度以下の環境で収穫しないと、出荷できないウメが多数出てしまうこともあるとか。
「ウメ栽培は、消毒、収穫、剪定(せんてい)など、それなりに手がかかります。特に、ウメは収穫期が短いため、この時期、ウメ農家は大忙しです」と、金井組合長。「今年は早めのスタートですが、ウメの実のなり方が例年より低調。花が咲いた後、水分を多く含んだ雪が降ったのが原因かもしれません」と、少し残念そうだ。とはいえ、たわわに実った青いウメの実は、初夏の清々しさを感じさせる。白い花霞が広がる梅林も美しいが、収穫期を迎えた梅の木々も『一見の価値アリ』ではないだろうか。

今日収穫したウメ。90歳になるという金井組合長のお母様も収穫を手伝う。かくしゃくとした姿に感動…