第41回安政遠足 侍マラソン 開催

(2015年5月13日 伊藤 麗香)

 毎年5月の第2日曜日に開かれる恒例の「安政遠足 侍マラソン」が、今年は10日に開催されました。インターネット上などでは「おもしろマラソン」などとも呼び親しまれ、盛り上がりを見せるこの催しに、今年も多くのランナーが集いました。北は北海道から南は九州まで、年齢も職業も異なる約1700人が、それぞれユニークな装いでスタートラインに並んでいました。

 

 このマラソンの最大の特徴といえば、思い思いの衣装を身につけたコスチューム・プレイ(通称コスプレ)での走行。近年では、往年のSF映画やアニメなどの登場人物を模した参加者が半数以上もいるそうで、今年は全体の8割超を占める約1400人にものぼったとか。健脚を競うとともに、かぶりものや着ぐるみを着込んでのパフォーマンスは、このマラソンの見どころの一つといっても過言ではないでしょう。その様子を一目見ようと、スタート前の早朝から沿道には観客がずらり。

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写真では分かりづらいですが、この先まで数百メートルにわたって続く見物客

 

 安中にとっての一大イベントということで、このサイトからも有志が応援に駆け付けました。こちらも思い思いの装束に身を包んで、俊足を誇るランナー達に大声援!! その中には、おとぎの世界から飛び出してきたようなかわいらしいプリンセスも。

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 「マラソン参加者が気合いの入った格好で走ってくれるのだから、こっちも全力で声援をおくろう!」を合言葉に、この晴れの日を迎えるまでに、さまざまな試行錯誤を繰り返したそう。その甲斐あってか(?)、ランナーが奮闘する傍らで、こちらも全力を尽くすことができたようです。

 

 そもそも「侍マラソン」は、安中藩主であった板倉勝明が、鍛錬の一環として藩士達を徒歩競争させたことが由来といわれています。江戸時代末期にあたる安政2年に始まったことを受け、その実施要項でも「侍姿での参加をお待ちしております」とうたわれているほど、侍と縁の深い催しです。

 安中城址(武家長屋)からスタートし、当時の藩士達も走ったといわれる碓氷峠頂上の熊野神社まで約28キロを数える「峠コース」のほか、現在では坂本宿を目指す約20キロの「関所コース」も用意されています。

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 そんな「侍マラソン」の誕生当時を思わせる着物での応援に、笑顔で応えてくれたランナーも。今年は、大河ドラマ「花燃ゆ」が群馬県と密接なかかわりを持っていることもあり、その時代をはじめ、歴史を偲ばせるさまざまな装束が目立っていました。

 来年はどんな仮装の猛者が現れるのか!? 今後も期待したいところです。

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